2014年4月28日

9月札幌でのシンポジウム開催

秋の学会でのシンポジウムの件、ビーム応用大分科としての分科シンポジウムとして実行委員会で提案して頂くことになりました。

一般講演も公募しますので(約10件)、ぜひ積極的なご応募をお願いいたします。新光源に関する新しい技術、新しい応用等のご発表をぜひよろしくお願いします。

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X線反射率、表面X線散乱による埋もれた界面の解析における位相問題 - 新光源への期待

X線反射率法は100年以上の長い歴史を持ち、確立された技術として多くの薄膜・多層膜の解析に応用されているが、古くて新しい未解決問題の1つとして位相問題が知られている。強度測定のみによっては構造が一意的に決まらないことに派生する一連の諸問題に関わる研究は、超低エミッタンス放射光源やX線自由電子レーザー等の新光源の登場により、新たな進歩が期待される。本シンポジウムでは、表面や埋もれた界面におけるX線の反射や散乱における位相問題について、モデルフリー解析等の現状と課題を議論し、今後の研究の方向性を模索する。
そのため、7名の招待講演者を迎え、(1) 表面X線回折における位相問題について、(2)GISAS解析のモデルにおける干渉性について、(3) 位相問題に対するX線定在波法の現状と課題について、(4) 放射光X線回折による表面界面の三次元原子イメージングについて、(5) X線反射率解析における可干渉成分の取り扱いについて、(6) X線回折格子干渉計による逆空間位相計測とイメージングの可能性について、(7)X線CTR散乱における直接的構造解法とトポロジカル絶縁体界面の応用について、報告を受け、さらに10件程度の一般講演を交え、活発な討論を行いたい。本シンポジウムは、応用物理学会埋もれた界面のX線・中性子解析研究会により企画・提案されたものである。この研究領域の関連テーマは 2002年秋、2005年春、2006年秋、2007年秋、2009年春、2010年春(震災のため 7月にずらして開催)、2012年春の過去7回のシンポジウムおよび2013年秋のJSAP-MRS合同シンポジウムで議論されてきているが、それらを踏まえつつ、今回初めて表面界面の解析における位相問題を主題としてとりあげた。このシンポジウムでは、過去に開催したものでの実績からも、必ずしも応用物理学会のレギュラーなメンバーではない化学、高分子科学、生物等の研究者も多く討論に参加することが期待される。また、理論研究者との対話を重視している点や、中性子とX線の両方の技術分野の専門家が同じ場所で議論する数少ない機会である点にも特色がある。

プログラム(案)
9:00~9:15 オープニングトーク 桜井健次(物材機構)
9:15~9:45 高橋敏男(東大物性研)「表面X線回折における位相問題の現状と展望」
9:45~10:15 奥田浩司(京大院工)「GISAS解析のモデルにおける干渉性の取り扱い」
10:15~10:30 休憩
10:30~11:00 坂田修身(物材機構)「位相問題に対するX線定在波法の現状と課題」
11:00~11:30 田尻寛男(JASRI)「放射光X線回折による表面界面の三次元原子イメージング」
11:30~12:00 藤居義和(神戸大)「X線反射率解析における可干渉成分の取り扱いに関する諸問題」
12:00~13:30 昼食休憩 (埋もれた界面のX線・中性子解析研究会のインフォーマルミーティング)
13:30~14:00 矢代航(東北大多元研)「X線回折格子干渉計による逆空間位相計測とイメージングの可能性」
14:00~14:30 白澤徹郎(東大物性研)「X線CTR散乱における直接的構造解法とトポロジカル絶縁体界面への応用」
14:30~14:45 一般講演1
14:45~15:00 一般講演2
15:00~15:15 休憩
15:15~15:30 一般講演3
15:30~15:45 一般講演4
15:45~16:00 一般講演5
16:00~16:15 一般講演6
16:15~16:30 一般講演7
16:30~16:45 一般講演8
16:45~17:00 一般講演9
17:00~17:15 一般講演10
17:15~17:30 サマリートーク、総合討論 (会場設備としては特別の措置は不要)
最後の講演の後、サマリー・ディスカションを実施します。提案者が司会して、全講演者を含む参加者全員で自由討論を行う。いす、机の変更や追加などは不要です。