2010年7月27日

ワークショップ御礼

このたびは名古屋大学ベンチャービジネスラボラトリにおいて3日にわたって開
催されたワークショップにご参加をいただき、たいへん熱心で活発なご討論を頂
きまして、誠に有難うございました。放射光・中性子のビームタイムや施設の各
種行事とも重なってしまい、ご関係の皆様には大変ご不便をおかけしましたが、
そのようななかでも(昨年の秋葉原を大きく上回る)54名のご参加を頂き、大
変喜んでおります。

本ワークショップは、今年で10年目、回数では15回目にあたるものでありま
す。毎回、さまざまな異なる研究分野から新たな参加者を迎えられるよう努力を
続けておりますが、今回も初めてご講演頂く方、初めて聴講される方々と一緒に、
このワークショップを楽しむことができたことは、まさに皆様のご協力の賜物と、
大変感謝しております。

第1日目の"「埋もれた界面」と「X線・中性子」と「理論」の接点" 討論企画は、
日曜日の午後という日程ながら、関係者の予想を大幅に上回る28名ものご参加
があり、たいへん討論が盛り上がりました。理論研究者の先生方との交流は、昨
年より継続的に行っておりますが、今回で4回目となり、それぞれの研究の背景
や今後の展開像についての相互理解を更に深めるとともに、将来の研究課題の抽
出や設定目標についても議論を進めることができたように思います。以前、私た
ちは科研費で「X線・中性子解析による埋もれた界面の科学」についての企画調
査をまとめましたが、今後は、このような整理を、これまでの4回の討論をもと
に行ってゆく必要があるかもしれません。

第2日目、第3日目は合計で19のご講演を頂きました。40分または20分の
講演でしたが、実際の進行では、討論時間が少なくて物足りないことも少なから
ずあったように思われます。特に20分のご講演をお願いした皆様にはご迷惑を
お掛けしました。懇親会は、1日目の「風来坊」では12名、2日目の会場での
立食パーティでは25名のご参加がありました。楽しんで頂けましたでしょうか。
今後の参考のために、「こうすればもっとよかった」というご意見は歓迎ですの
で、よろしくお願い致します。恒例になっているイブニングセッションは、本年
は申し込みが5件と少なかったのが残念でしたが、そのぶん、時間をゆっくりか
けることができました。

今回、原田仁平先生が、最初から最後まで出席してくださり、個々の討論にも多
くの有意義なご議論を頂きました。また第3日目の閉会の折には、全体を通して
の講評もお願いいたしました。原田先生には、2007年の仙台でも同じように
ご指導頂いたのですが、今回は、「餅は餅屋」ということを念頭においたコラボ
レーションの醸成を心がけてはどうか、というアドバイスを頂きました。結果と
して10年間続いた、このワークショップの今後については、おそらく皆様もそ
れぞれお考えやご提案をお持ちではないかと思いますが、原田先生からは、今後
も継続してゆけるよう工夫があるとよいというお話がありました。原田先生、誠
に有難うございました。

さて、もしこのワークショップでの討論にご興味を見出され、今後も、類似の活
動へのご参加を希望される場合は、ぜひ、当研究会に入会なさってください。応
用物理学会の会員ではなくても入会でき、その日より、メーリングリストからの
メールなどを受け取ることができるようになります。どうぞご検討ください。

また、本ワークショップでのディスカションの成果は、IOP Conference Series
: Materials Science and Engineering の1つの号としてまとめ、近日中に電子
出版および印刷、発行する予定であります。これは、私たちの発行する10冊目
の論文集となるものでありますが、英文のものについては、冊子そのものを諸外
国の関連研究施設や研究者に送ったりしていることから、次の論文集はもう出て
いるのか、と尋ねられるほどにもなってきました。ぜひ読んでもらえるとありが
たいとこちらでも思う人々の間での visibility が少しづつ上がってきており、
皆様にも、ぜひこの点をご考慮の上、積極的なご利用をお願いしたいと思います。

論文のテンプレートはこちらです。カメラレディにて作製をお願い致します。
http://xray-neutron-buried-interface.jp/IOP.dot

会期中にお出し頂いた分については、明日より審査を開始いたします。また、こ
れからご提出くださる方は8月31日までにお願いいたします。今回のワークショッ
プでご講演なさらなかった方も、当研究会の各種会合、シンポジウムでのご発表、
ディスカションをもとにレポートを書いてくだされば、受け付けますので、どう
ぞよろしくお願いいたします。

末筆ながら、開催地になった名古屋大学の田渕先生、竹田先生には、会場のご手
配はもちろん、当日の設営、運営、後片付け、また懇親会関係まで、まさに何か
ら何まで大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。

ワークショップご参加の御礼まで