来春の応用物理学会では、シンポジウムの開催の方法等に大幅の改革がおこなわれるようです。従来とは異なり、一般講演も募集するということです。当研究会の提案するシンポジウムも、今回招待講演5件(午前中)に加え、一般講演を10件程度(午後)組み込むことを考えております。皆様ご自身も含め、周囲のご関係の方に、ぜひ一般講演への応募を熱心に勧誘して頂きたく、よろしくお願いします。
 
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 シンポジウムタイトル
 「中性子・X線のコラボレーションによる薄膜・多層膜の埋もれた界面の解析の新しい展開」
 日時: 2012年3月15日
 場所: 早稲田大学 早稲田キャンパス
 
提案趣旨説明
 ナノテクノロジーの研究開発においては、物質によって覆われた埋もれた界面」の原子配列や分子レベルの構造を解明する必要がある。こうした研究対象を非破壊、かつ定量的に解析するには、表面・界面敏感な中性子およびX線技術の活用が有効である。最近、わが国の大強度陽子加速器施設 J-PARC の物質・生命研究施設に反射率計を備えた新ビームラインが建設され、これまでになく、中性子とX線のコラボレーションの機運が高まっている。そこで、本シンポジウムでは、その新たな発展の可能性を探るため、5名の招待講演者を迎え、(1) 新ビームラインの建設の現状とそこで期待されるサイエンスについて、(2)ナノテクノロジーにおける埋もれた界面に関する具体的な課題、ニーズとソリューションについて、(3) 埋もれた界面の解析のために中性子・X線のコラボレーションが期待される新計測手法である反射X線トモグラフィの技術開発について、(4) 埋もれた界面の理論的研究の最新状況、および中性子・X線等の実験技術への期待について、(5) 埋もれた界面の解析のために中性子・X線のコラボレーションが期待される新計測手法である極小角散乱イメージングの技術開発について、報告を受け、さらに10件程度の一般講演を交え、今後の展開方向に関する討論を行いたい。本シンポジウムは、応用物理学会埋もれた界面のX線・中性子解析研究会により企画・提案されたものである。関連テーマは 2002年秋、2005年春、2006年秋、2007年秋、2009年春、2010年春(震災のため 7月にずらして開催)の過去6回のシンポジウムで議論されており、それらを踏まえた新規の展開をめざしている。必ずしも応用物理学会のレギュラーなメンバーではない化学、高分子科学、生物等の研究者も多く討論に参加する点や、中性子とX線の両方の技術分野の専門家が集まる点にも特色がある。
 
 プログラム(案)
 9:00~9:10    イントロトーク
 9:10~9:40   久保田正人(原子力機構)「J-PARC 反射率ビームラインの現状と磁性体超格子の解析研究への展開」(案)
 9:40~10:10 知京豊裕(物材機構)「ナノテクノロジーにおける埋もれた界面の解析のニーズとソリューション」 (案)
 10:10~10:25 休憩
 10:25~10:55 SAMSON, Vallerie Ann Innis(筑波大)「Visualization of surface and buried interfaces by X-ray/neutron reflection tomography」
 (案)
 10:55~11:25 木下正弘(京大エネ研)「埋もれた界面の理論的研究:  固体表面近傍における液体の構造について」(案)
 11:25~11:55 矢代航(東大新領域)「回折格子干渉計を利用した極小角散乱イメージング ― X線と中性子の相補利用の可能性」(案)
 11:55~13:30 昼食休憩
 13:30~13:45  一般講演1
 13:45~14:00  一般講演2
 14:00~14:15  一般講演3
 14:15~14:30  一般講演4
 14:30~14:45  一般講演5
 14:45~15:00  一般講演6
 15:00~15:15  休憩
 15:15~15:30  一般講演7
 15:30~15:45  一般講演8
 15:45~16:00  一般講演9
 16:00~16:15  一般講演10
 16:15~17:00  サマリートーク、総合討論